
紀元前564年インドにお生まれになった釈尊は、宇宙の真理を悟って仏になられてから実に多くのお経を説かれました。そして最後に説かれた法華経が真実のお経であると仰せになり、80才で入滅されました。
その法華経は二十八品(章)からなり、前半十四品を迹門、後半十四品を本門と言います。本門とはインド入滅の釈尊の本体として、久遠という遥かに遠い昔仏になられた久遠本仏釈尊を顕した部分を言います。
法華宗は本門の中でも、従地涌出品第十五から嘱累品第二十二の八品を本地本門(本門八品)と言い、大変重要だと考えています。それはインドの釈尊が入滅された後の末法(仏法が廃れる)という時代の、我々の成仏について説かれているからです。教義的には上行付嘱といいますが、本仏釈尊が久遠の昔、宇宙の真理をお悟りになって、あらゆる功徳を南無妙法蓮華経に収め衆生の心田に仏種として植えられました(久遠下種)。
その時から本仏の教化を受けて退転無くお題目の修行を続けている菩薩(本化の菩薩)が、法華経本門八品説法の会座に呼び出され、我々の住む娑婆世界の教主として初めて真実の姿を顕した本仏から、仏のいない滅後末法にお題目という仏の種を伝えるよう付嘱されました。本化の菩薩の代表として上行菩薩がそのお題目をお受け取りになり、末法に入って鎌倉時代に上行菩薩の人界応生として日蓮大聖人がお生まれになり、法華経の実践者として一身を呈してお題目を弘通されました。従って、日蓮聖人がお伝えされたこのお題目を、本門八品上行所伝の南無妙法蓮華経と言います。
このお題目の特徴は、南無妙法蓮華経は宇宙の真理を顕したものではなく、本仏の慈悲(末法の衆生を必ず成仏させる)と本化の菩薩の誓願(本仏の行化をたすける)宇宙一切の功徳が収められた実体そのものを教えとして説かれたものです。その修行は本仏と同じ修行(本因下種)でお題目を信じて唱え、唱えて他に聞かす信行下種です。お題目の信行下種に自ずから成仏が約束される宗旨なのです。
